ことだま日誌

岐阜県を失語症の先進県にしたい!と考えています。

Hbtkms

私は、言語聴覚士という仕事をしているのですが、岐阜県言語聴覚士会が岐阜県から委託を受けている「失語症意思疎通支援事業」というプロジェクトのお手伝いをしています。

失語症や、高次脳機能障害は、パッと見ではわかりにくいという難点があります。

さらに、キチンと説明を受けると、余計にわからないという悪循環もあります。

「わからない」ということは、だんだんと「怖い」につながってしまい、徐々に人との距離が離れて行ってしまうという事にもなりかねません。

リハビリの使いどころ

個人的には、

1対1のリハビリというのは、病院や訪問などでのリハビリにお任せすれば良いと思っていますが、残念ながら、特にこの岐阜県では、野良の言語聴覚士はとても少ないのが現状です。

では、民間で行われている自費リハビリはというと、料金は様々。
例えば、検索すると出てくる様々な言語リハビリ(オンライン含む)は、

社名プラン料金(税込み)1時間当たり
A社50分 × 10回
30分 × 10回
50分 ×  3回
30分 ×  3回
88,000円
55,000円
26,400円
16,500円
10,560円
11,000円
10,560円
11,000円
B社1回 60分9,900円9,900円
C社30分 × 月4回(オンライン)8,800円4,400円
ことだま1回 60分
オンライン 30分
6,600円
3,300円
6,600円

といったところ。

これが全てではありませんが、自費リハビリというと、やはり1時間10,000くらいのところが多いような印象です。

料金が高いから(安いから)、良い(悪い)という話ではなく、これらをうまく選択できるという事が大切だと思います。

で、これらの自費リハビリは、多くは都市部に集中していて、郊外になればなるほど、オンラインサービスならともかく、行き来することが大きな壁になってしまう事がままありますね。

・医療保険での外来リハビリ

・介護保険でのデイケアや訪問リハビリ

・自費リハビリ

選べるほどあれば良いのですが、特にこの岐阜県においては、使えるサービスがあればラッキー!というくらいの所もあるように思います。

岐阜県失語症意思疎通支援事業

2018年、厚生労働省からの通達を受けて「失語症者向け意思疎通支援者養成研修」が始まりました。(前年度から、指導者の養成は開始)

ここから、各都道府県の言語聴覚士会(県士会)が、各県からの委託を受けて準備・運用を始めています。

岐阜県でも、2018年から支援者の養成が始っておりましたがコロナ感染拡大などのあおりを受け、実際の活動開始は2021年からのことです。若い失語症者のつどい「やすらぎの会」や、「失語症カフェ」など、グループ活動への支援者派遣が中心でした。

で、今年(2023年)4月から、新たに事務局を開設し、個人派遣も徐々に始めていこうと準備をし、運用が始まりました。

ワタクシは、その中の人をやっています。

・外出の同行支援

・外出先での会話サポート

が主な支援内容です。

こちらは、身体障害者手帳などの「失語症」診断の証明と、事前の利用登録が必要ですが、利用者さんのご負担は無料です。

ただし、外出などの際に必要な費用についてはご負担いただく必要があります。

詳しくは、岐阜県失語症意思疎通支援事業HPから。

いろいろなサービスやサポートを、ぜひ活用していきましょう。

ABOUT ME
ひびたかまさ
ひびたかまさ
言語聴覚士/公認心理師/旅行介助士/臨床宗教師
生活の隣にいるSTを目指して、2022年に寺子屋ことだまを始める。
ことばのリハビリが主な仕事。
記事URLをコピーしました