ボジョレーをゼリーで堪能。一緒に楽しめる美味しい嚥下食で乾杯

Hbtkms

飲み込みに不安がある時に、水分に「とろみ」をつけるということは、徐々に知られてきている所です。ただ、同時に、とろみをつけると「美味しくない」という事もまた、よくよく知られている事でしょう。

「とろみが必要」な状態から、「とろみは不必要」という状態にステップアップしていけるのが、リハビリテーションの観点からは目標の1つということになるのでしょうが、かといって、今現在「とろみが必要」という状況を、どう受け止めるかという事は、心安らかではないところかと思います。

そんなこともあり、飲み込みに不安があっても、「食」を楽しめるために、美味しい「とろみレシピ」をいろいろと考えております。

今回は、「ワイン」に挑戦しました

毎年、11月の第3木曜日は「ボジョレー・ヌーヴォー」の解禁日ですね。
以前のような、熱狂的なもりあがりは最近こそ落ち着いているものの、私個人としては、この時期の年中行事というか、季節の行事の一つとなっています。
(と、いうのも、私と妻の誕生日が11月でこの時期に、一緒にボジョレーで乾杯、というのが、なんとなくささやかな楽しみだったりするのです)

そんなわけで、ワインにとろみをつけて飲むことにチャレンジしたのですが、これが実は難しい。というのも、飲み物にとろみをつけた時に、「苦味」とか「渋み」が結構強調されて感じてしまうという事があるからです。

コーヒーや緑茶にとろみをつけると、やたら美味しくなく感じる原因の一つでもあります。

あれこれ試行錯誤した結果、たどり着いたのが

➀ワインを少し薄める

➁ゼリーにする

という方法。

➀ワインを少し薄める

いたってシンプル(短絡的)な方法で、凡そ1.5倍に薄めてからとろみをつけるという方法です。2倍まで薄めると、ちょっと薄めすぎでした。特に、ワインの中でも「フルボディ」のように渋みのどっしりした、重厚感のあるワインは、そのままとろみをつけると、まるで別物のような味わいになってしまうこともありました。

少し薄めてとろみをつけることで、角がとれるような印象をうけました。
<使用したとろみ剤:ソフティアS


ニュートリー ソフティアS(エス) 3g×50包 とろみ調整食品

➁ゼリーにする

こちらは、新たにチャレンジした方法で、株式会社ニュートリーから出ている「ソフティアG」というとろみ調整食品を使用しました。


ソフティアG ゼリー食用 スティック分包 1.5g×50包(1袋) ニュートリー [ とろみ ゲル化剤 ]

実際に、ゼリーを作ってみたのが、こちら↓

熱しすぎると、アルコールが飛んでしまうので、85℃になったらすぐに火を止めるのがコツかなあ、というくらいで、ゼリー自体はとても簡単にできて、しかもつるんとした食感、喉ごしがとても気持ちが良い!

さらに、味わいも、とろみワインのような違和感はなく、もとのボジョレーに近い味で楽しめるのに驚きました。

美味しくて、ついパクパク食べてしまうので、注意ですね。

個人的には、「とろみ」に違和感を感じるなら、いっそゼリーにして楽しんでもらうので良いように思います。

また、一緒に楽しめるというのも、大切なポイントです。
サラサラの水分に不安があるということは、確かに残念に感じる部分もあるでしょうが、一緒にゼリーワインを楽しむ、ということもぜひオススメしたいところ。

「美味しい」は、食感、味覚だけではなく、

誰と

どこで、

いつ、

食べるのかといった、環境による部分も大きいと思っています。

ゼリーワイン、是非お家でご一緒に堪能してみてください♪

今回使用した「とろみ調整食品」

・とろみをつける 「ソフティアS

・ゼリーにする  「ソフティアG

ABOUT ME
ひびたかまさ
ひびたかまさ
言語聴覚士/公認心理師/旅行介助士/臨床宗教師
生活の隣にいるSTを目指して、2022年に寺子屋ことだまを始める。
ことばのリハビリが主な仕事。
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