私は、楽器の演奏は、脳トレ要素満載!と思っています。
でも「そうはいっても、音楽なんて今さら…」と思っていませんか?
安心してください!ピアニストになるわけではないのです。
「脳トレに、楽器をうまく使う」という話です。
今まで経験のある楽器をお持ちの方は、もちろん申し分ありません。
ピアノでも、ギターでも、サックスでも。
楽しく演奏できるに越したことないのですが、経験の有無に関わらず、
「楽器を演奏する」
という事自体が、ものすごく脳を使う作業なのです!
楽器演奏の、音楽以外のポイント:「注意機能」
「注意機能」というのは、いわゆる「集中力」です。
医療用語としての「注意機能」についてざっくり説明すると
1 持続性注意:集中し続けるちから
2 選択性注意:選び取るちから
3 転換性注意:気持ちを切り替えるちから
4 配分性注意:複数の作業、タスクを同時進行するちから
という3つの要素に分けられると言われています。
1 持続性注意
集中し続けるという力です。頭の持久力とも言えるかもしれません。
長続きしなかったり、すぐに気が散ってしまったり。
リハビリ的には、量的あるいは時間的な目標値を決めて、それまで続けることをトレーニングとして取り入れたりします。また、敢えて雑音などの別の刺激がある中で作業をして、その妨害刺激に負けずに作業を続けるということも練習します。
2 選択性注意
たくさんの物のなかから、必要なものを選び取る都からです。 例えば「ウォーリーをさがせ」のような、ごちゃごちゃした絵の中から、目標物を探し出す作業でリハビリをしたりします。
買い物に行って、たくさん並んでいる商品棚の中から、探していた商品を探し出したり、あるいは本棚から自分の欲しい本を探し出したり、という時に必要とされる力です。
3 転換性注意
例えば、本を読んでいたとして、他から話しかけられた時にすぐにそちらに注意を振り替えることができるか、という場合などに必要とされるちからです。こ
これは、なかなか振り替えられずに1つの事に固執してしまうパターンと、コロコロと注意が切り替わってしまって、あちこちに気が散ってしまうパターンとがあります。
4 配分性注意
複数の物事に、同時に注意を配るちからです。周囲に気を配りながら歩いたり、同時にいくつもの作業をこなす料理などではとても重要となるちからです。
脳トレにおススメの楽器
ここまでは、楽器演奏に特に影響する脳のちから「注意機能」について解説をしました。
では、実際に楽器を演奏するとして、どんな楽器が良いのでしょうか?
実は、私が特におすすめする楽器が実はあって、それは
鍵盤ハーモニカ!
小学校で習った、鍵盤ハーモニカ。
ヤマハでは「ピアニカ」
スズキでは「メロディオン」
という商品名でよく知られていますね。
この鍵盤ハーモニカ、何が良いかというと、
➀ 片手で弾ける
➁ 小さい(軽く、コンパクト)
➂ 手だけでなく、呼吸や口回りも使う
というのが、オススメするポイントです。
レッスン1:音を出す
まずは、鍵盤ハーモニカをご用意。
机に置いて演奏できるよう、チューブ型のジャバラの吹き口を使うのがおススメです。
手順は簡単!
➀ 吹き口をくわえる
➁ 鍵盤を押さえる
➂ 息を吹く
さあ!
音は出ましたか?
鍵盤を押さえるのは、息と同時でも構いませんし、あらかじめ押さえておいてもOKです。
鍵盤が押されていない状態で息を吹き入れても、音は出ません。
レッスン2:音を変える
さて「音を変える」とは何を変えるのか?というと、
➀音程を変える
➁音量を変える
です。
➀音程を変える
これは比較的簡単で、押さえる鍵盤を変えればOK。
少し慣れてきたら、2つとか、3つとか、鍵盤を同時に押さえて「和音」にしても楽しいですね。
➁音量を変える
このあたりは、ちょっと「呼吸」の練習っぽくなりますね。
リハビリでは、「巻き笛」を使ったりもしますが、息がしっかり出せている事のフィードバックという点では、こういった息を吹き入れることが音が鳴る楽器も、とてもわかりやすいです。
しかも、鍵盤ハーモニカは、吹き口をしっかりくわえて、息を吹き込むことができれば、比較的簡単に音が出るので、すぐに結果がでるのが嬉しいポイントです。
さて、そして、音量を変えるにはどうしたらよいかというと、息を吹く強さを変えてみましょう。
少し弱く吹いたり、思い切り吹いたり。
吹き入れる力によって、音量が変わる事を感じてみてください。
(実は、この時、「ピッチ」といって少し高さも変わるのですが、ここではあまり気にせずにいきましょう!)
レッスン3:連続で吹いてみる
実際に吹いてみると、懐かしく、温かい音に癒されませんか?
では、ここまでこればいよいよ本日の仕上げ。
「ドレミファソ」
「ソファミレド」
と、音階を作って連続で弾いてみましょう。
続けて音を出すためには、長い時間息を吹き続けなければいけません。
「ドレミファソ」と一息で続けられるのが1つの目標ではありますが、難しい場合は、
・ドレ
・ミファ
・ソー
と途中で息継ぎをしながらでもOKです。息を吹くタイミング、指を動かすタイミング。あれこれ工夫するのは、なんだか、すごく脳トレな感じがしませんか??
ついでに、もう少し慣れてきたら、ちょっと簡単な曲にも挑戦できるかも!
というわけで、私もちょっとチャレンジしてみました。
「ドレミファソ―」と吹いているだけなのですが、伴奏付けてもらうと、なんだかとっても豪華に!まるで自分がミュージシャンにでもなったかのような気分で楽しかったです。
元々は、ピアノの連弾用の楽譜集なのですが、鍵盤ハーモニカと一緒に演奏するにもぴったりです。
近くでピアノが弾ける方がいらっしゃるときは、是非チャレンジしてみてほしいです。
「脳トレ」と躍起になるよりも、楽しく取り組むことができそうですよ!少しずつ、鍵盤ハーモニカのメロディも紹介できたらなと思っております。
まとめ
楽器演奏は脳トレになる!
・脳機能の中でも「注意機能」に注目!
・楽器は「鍵盤ハーモニカ」がおススメ!
・音を出すこと、曲を演奏する事!あれこれ工夫することは何より楽しい!
と、いうわけで、鍵盤ハーモニカ・脳トレ、一緒に取り組んでみませんか??